薄毛の悩みはデリケートであり、気になり始めてもいきなり専門のクリニックへ足を運ぶには大きな心理的ハードルがあります。まだ大丈夫だと思いたい自分と、もしかしたらAGA(男性型脱毛症)かもしれないと不安になる自分との間で揺れ動いている方にこそ知っていただきたいのが、毛髪ホルモン量測定キットという選択肢です。これはその名の通り、自分の髪の毛を数本採取して検査機関に郵送するだけで、髪に含まれるホルモン量を測定し、AGAのリスクレベルを判定してくれる画期的なサービスです。これまでホルモン値の測定といえば病院での採血が一般的でしたが、このキットの登場により、誰にも会わず、自宅にいながらにして本格的なリスクチェックが可能になりました。なぜ髪の毛でAGAのリスクが分かるのでしょうか。AGAの主な原因物質は、ジヒドロテストステロン(DHT)という強力な男性ホルモンです。このDHTが毛根の受容体に結合すると、髪の成長期が短縮され、十分に育つ前に抜け落ちてしまう現象が起きます。血液検査でもホルモン値は測れますが、血中のホルモン濃度は日内変動があり、食事やストレスの影響を受けて常に変化しています。一方で、髪の毛は血液中の成分を取り込みながら成長するため、そこには過去数ヶ月間のホルモン量の平均値が蓄積されています。つまり、髪の毛を調べることで、一時的な数値ではなく、体内でどれくらいのDHTが長期的にさらされているかという慢性的な影響度を正確に把握することができるのです。使い方は非常にシンプルです。キットを購入し、ハサミで根元付近から髪の毛を5本から10本程度カットします。長さは3センチほどあれば十分な場合が多く、後頭部の目立たない場所から採取すればヘアスタイルへの影響もありません。あとは採取した髪を専用の台紙に貼り付け、封筒に入れてポストに投函するだけです。数週間後には、DHTの量が数値化され、AGAのリスクが4段階程度のレベルで判定されたレポートが届きます。この結果は、薄毛対策を始めるべきかどうかの客観的な判断材料となります。もしリスクが高いと判定されれば、迷わずクリニックを受診するきっかけになりますし、リスクが低ければ、生活習慣の改善などで様子を見るという選択もできます。漠然とした不安を抱え続けるよりもまずは数値という事実を知ることが、将来の髪を守るための賢明な第一歩となるでしょう。
自宅でできるAGAリスク検査の全貌