AGA治療薬は高い発毛効果を持つ一方で一部の患者さんには性欲減退や勃起不全といった性機能障害や動悸やめまいむくみあるいは全身の体毛が濃くなる多毛症といった副作用が現れることがありこれらの症状による身体的および精神的な苦痛に耐えきれず薬をやめると決断するケースも一定数存在します。副作用が日常生活やパートナーとの関係に支障をきたすレベルであれば服用の中止は妥当かつ必要な医学的判断ですが薬をやめると副作用の症状は徐々に消失していく一方でこれまで抑え込まれていた薄毛の進行が再開するという厳しいジレンマに直面することになります。薬をやめた場合体内から成分が排出されるにつれて副作用の症状は改善に向かいますがその回復スピードには個人差があり特に性機能に関する副作用は薬理的な要因だけでなく「また失敗するのではないか」という精神的な要因も複雑に絡んでくるため完全な回復までに数ヶ月単位の時間がかかることもあります。ここで重要となるのは薬をやめた後の薄毛対策をどうするかという点であり内服薬が体に合わず使えない場合の代替案として副作用のリスクが全身に及びにくい外用薬のみでの治療に切り替える方法が第一に挙げられます。特に高濃度のミノキシジル外用薬であれば内服薬ほどの全身性の副作用は出にくくある程度の発毛効果や維持効果を期待できる可能性があります。また薬剤を一切使わない治療法として自分の髪を移植する自毛植毛や低出力レーザーを照射して細胞を活性化させる治療あるいは成長因子を頭皮に直接注入するメソセラピーなども選択肢に入りますがこれらは費用が高額になったり通院の手間が増えたりするというデメリットも考慮しなければなりません。さらに近年では副作用の少ないノコギリヤシなどの天然成分由来のサプリメントや体質改善を目指す漢方薬によるアプローチを試みる人もいますがこれらは劇的な発毛効果を期待するものではなくあくまで現状維持や進行遅延を目的としたマイルドな対策となります。副作用によって薬をやめることは決して逃げではなく自分の心身を守るための勇気ある選択ですがその後の髪の運命をどうコントロールするかについては医師と十分に話し合い自分にとって許容できるリスクと効果のバランスを見極めた上で納得のいく着地点を見つける作業が必要不可欠となります。