美容師としてサロンに立っていると、最近二十代のお客様から「髪が薄くなった気がする」という相談を受けることが増えていると実感します。実際に頭皮を見させていただくと、赤く炎症を起こしていたり、カチカチに硬くなっていたりと、SOSサインが出ていることが多いです。私たちプロの視点から言わせていただくと、二十代の薄毛の多くは「ヘアサイクルの乱れ」による一時的な不調であることが多いです。つまり、毛根が死滅しているわけではなく、休んでいるだけ。だからこそ、正しいアプローチをすれば復活する可能性は非常に高いのです。 まずサロンでおすすめしているのは、シャンプーの見直しです。ドラッグストアで売っている洗浄力の強い高級アルコール系シャンプーは、必要な皮脂まで取りすぎてしまい、頭皮の乾燥を招く原因になります。育毛剤を使う前に、まずは土台となる頭皮を整えるために、アミノ酸系の優しいシャンプーに変えることを提案します。そして、その清潔な土台に育毛剤を使うのがベストです。お客様によく聞かれるのが「どの育毛剤がいいですか?」ということですが、私は「続けられるもの」と答えています。どんなに高価なサロン専売品でも、ちびちび使っていては効果が出ません。適量を毎日しっかり使うことが重要です。 また、ヘアスタイルによるカバーも有効です。分け目が気になるなら、分け目をジグザグに取って地肌を隠したり、前髪を厚めに作って視線を顔周りに集めたりするカットを提案します。薄毛を隠そうとして髪を伸ばすと、重さでトップがペタンとなり余計に目立ってしまうので、思い切ってレイヤーを入れたり、ショートボブにしたりして動きを出した方がボリューム感は演出できます。さらに、ヘッドスパで定期的に頭皮の大掃除と血行促進をするのもおすすめです。美容師は髪のドクターでもあります。一人で悩んでネットの情報に振り回される前に、ぜひ担当の美容師に相談してください。今の頭皮の状態に合ったシャンプーや育毛剤、そして一番可愛く見えるスタイルを一緒に見つけましょう。二十代の髪はまだまだ元気になれます。諦めずに一緒にケアしていきましょう。